韓国のコミュニティサイトより「日本の中重希土類・深海採掘の試みはゲームチェンジャーになり得るのか」というスレの反応を翻訳して紹介します。
日本の中重希土類・深海採掘の試みはゲームチェンジャーになり得るのか
日本国立環境研究所の2026年2月の論文「自然親和的な希土類ガバナンス:中国主導体制における日本の戦略」をもとに、日本・南鳥島の海底希土類プロジェクトの限界について見ていく。
自分は希土類に関する知識や専門性を持たないため、正確な情報が必要な人は論文を直接確認することを勧める。
以前、コメントで南鳥島の深海希土類がイオン吸着型鉱床だと誤って紹介したことがある。生成過程と鉱物の種類が異なる。
報告書ではこれを「深海‐中重希土類‐富集‐泥」(以下、深海泥)と呼んでいる。
イオン吸着型の場合、花崗岩から雨水によって溶け出した希土類イオンが、粘土鉱物に静電的に付着して形成される。
深海泥の場合、海水や熱水の希土類イオンが、魚の骨から生成された生物起源のリン灰石に濃集して形成される。
深海泥の場合、軽希土類鉱物とは異なり中重希土類の比率が高く、岩石基盤の鉱物資源と比べて破砕工程が不要なため、希土類を抽出しやすい。また、放射性元素がほとんどないため、イオン吸着型鉱床が持つ長所の多くを共有している。
鉱物に含まれる希土類の含有量も、イオン吸着型鉱床よりやや多いと知られている。
では、世界の中重希土類生産量の約90%を担うほど費用効率的な中国南部およびミャンマーのイオン吸着型鉱床と比較して、採算性も備えているのだろうか。
論文の内容を見ると、そうではない。
実際の採掘までには技術的・経済的な障壁が非常に大きい。資源が埋蔵されている場所は水深5,000〜6,000mの深海であるため、莫大な水圧に耐えながら物資を引き上げる強固な揚収システムと処理能力が必須となる。
政府主導で試験採掘までは成功したが、商業的に運用できる水準のシステムはまだ開発されていない。
論文の表現を見ると、試験揚収には成功したが、商業運用のためには技術的難度の高いシステムが開発されなければならないとしている。
システム開発には時間が必要であり、設備を設置するためには多額の初期投資(CAPEX)が必要になるだろう。
すでに安定化している陸上採掘は、一般的にREO(希土類酸化物)1kgあたり10〜20ドルで生産される一方、深海生産コストは50〜100ドル、あるいは150ドル以上とかなり高く推定されている(日本の経済産業省による初期推算基準)。
運営費用(OPEX)も軽視できない。
中国のイオン吸着型鉱床のkgあたり生産費用は20ドル水準であり、本論文でも希土類酸化物の生産費用を10〜20ドル水準としている。
深海希土類採掘の費用は、悲観的な場合には最大で10倍に達する。
これに加え、環境汚染への懸念から開発中断を求める圧力まで重なり、IEAは少なくとも2035年までは商業的採掘は不可能だと評価している。
放射能問題がないからといって、環境問題から自由だと言うことはできない。
深海採掘は、経済性の問題でこれまで試みられてこなかっただけで、環境問題から自由なわけではない。
希土類専門サイトREEXによれば、日本の深海採掘の試みはすでに多くの懸念を呼んでいる。
「800人を超える海洋科学者および専門家が、採掘を急ぐよりも慎重な姿勢と追加研究を求める声明に署名した。日本国内では、アジア太平洋資料センター(PARC)などの市民団体や、深海保全連盟(DSCC)といった国際的な非政府組織(NGO)が警鐘を鳴らしている。」
2018年から約400億円を投資してきたにもかかわらず、エネルギー消費があまりにも大きく、採算を合わせるのが難しい。
結局、これらの資源は、当面収益を生む供給源というよりも、最悪の非常事態に備えて税金を投入して維持する「戦略的備蓄分」としての性格が強い。
「自然親和(Nature-positive)」の観点で見ると、深海採掘は明確な得失を示している。
こうした高コスト構造は最近の評価によってさらに確認されており、IEA(2025年)は深海採掘を2035年まで商業的生存可能性がない「高リスク経路」と規定している。
結果的に、南鳥島(Minamitorishima)の埋蔵地は、近い将来に既存資源を代替する供給源というよりも、研究開発(R&D)および非常事態に備えた「長期的戦略緩衝地」と見るのが適切だ。
攻撃的なシナリオで予測される1〜5%水準の供給寄与度も、市場性というよりは、莫大な国家補助金が裏付けられて初めて可能となる「理論的最大値」と解釈すべきである。
この論文によれば、最も肯定的なシナリオでも日本の希土類需要の1〜5%を担当するにすぎず、それさえも国家から補助金を受けられる場合に限られるとしている
(ただし、中重希土類需要が希土類全体に占める割合は小さい)。
中国やミャンマーの採算性には及ばないと予想されるとしても、ブラジル、チリ、ウガンダ、オーストラリア、米国など、世界各地で多数の中重希土類鉱山が開発中である。
鉱山を保有する企業の広報資料であるという限界はあるが、彼らの主張によれば、深海採掘に比べて時間と費用の面で概ね優位にある。
日本の深海採掘の試みは、論文で明らかにされているとおり「戦略的備蓄分」としての意味を持ち、長期的には中重希土類の自立に役立つ可能性はある。しかし、グリーンランドと同様に、埋蔵量が多いという事実だけで短期間に明確な成果を示すのは難しいのではないかと予想される。
結論
「戦略的備蓄分」
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韓国の反応
米国ですら、採算が出なくても潰れないように、自国企業に買い取り価格の保証までしている。
中国は、技術が発展すると自分たちだけができる仕事ではなくなるから、あえてやらないように見えるし。
それが簡単な技術になる頃には、もうマスクの衛星が火星で鉱物を掘っているだろう。
海はその特殊性のせいで、宇宙より探査が難しい。
今の日本にはそれだけ目を逸らしたい重大な何かがあるんだろうな。
中国は無理やり押し進めてるだけで、他国ができないのには理由がある。
まだ採算があるかないかを議論する段階じゃない。
まず放射能の心配はなく、ここで言われている環境汚染とは、深海の堆積層をひっくり返すことで、深海生態系に影響が出る可能性がある、という程度の話だ。
当面は海で掘る方が経済性は低いだろう。
しかも加工はまた別の問題だ。
ただ、そうしていくうちに、いずれ経済性が生まれ、海でも本格的に掘るようになるだろう。
こちらの立場からすれば、自分たちの金を使うわけでも、自分たちの資源を使うわけでもないのだから、ただ静かに見守ればいい。
得になると分かれば我々も追って参入すればいい。
日本が希土類の代替供給源になる道は、世界全体としては良いことだと思う。
仮に採掘できたとしても、精製は中国が握っているのにどうするつもりなんだ。
本当にその通りだ。
先進国がこぞって宇宙に向かうのも無理はない。
大げさに言えば、水深5000mで希土類を掘るより、火星に行って新しい鉱物を採掘する方が早いかもしれない。
本当に可能なら、とっくにやっている。
なぜ環境汚染、環境汚染と言われるのか、よく分かった。