韓国のコミュニティサイトより「日本、今年『ノーベル賞二冠』…韓国では『羨望半分、不安半分』」というスレの反応を翻訳して紹介します。
日本、今年「ノーベル賞二冠」…韓国では「羨望半分、不安半分」

日本が今年、ノーベル生理学・医学賞と化学賞を同時に受賞したことで、韓国では「私たちにこうした朗報が訪れるのはいつなのか」という、羨望と懸念が入り混じった声が広がっている。
韓国の科学界からは、新進研究者が失敗を恐れずに大胆な研究を進められる環境づくりや、科学技術政策の目標を「自国経済の発展」から「人類全体の課題解決」へと広げるべきだという意見が出ている。
スウェーデンのノーベル委員会は、人体の免疫システムの原理を解明した大阪大学の坂口志文教授と、「金属有機構造体(MOF)」と呼ばれる高性能吸着素材を開発した京都大学の北川進教授を、それぞれ10月6日と8日(現地時間)にノーベル生理学・医学賞、ノーベル化学賞の共同受賞者に選んだと発表した。
これで日本の科学分野のノーベル賞受賞者は通算27人(物理学賞12人、化学賞9人、生理学・医学賞6人)となり、そのうち約70%(19人)が2001年以降の受賞である。
韓国科学界では、日本が科学分野でノーベル賞を多く受けるようになった理由の第一として、基礎科学への継続的な投資を挙げている。
韓国研究財団が2021年に発表した「ノーベル科学賞の核心研究と受賞年齢」によると、ノーベル賞受賞者が研究を始めてから受賞までにかかる平均期間は約31.8年。つまり、日本が1970年代以降、政府主導で積極的に進めた基礎科学投資の成果が、21世紀に入って一気に表れたということだ。
韓国の状況は異なる。政府レベルで本格的な基礎科学投資が始まったのは2010年代以降である。単純計算すれば、韓国が科学分野でノーベル賞の有力候補国になるのは十数年先になるということになる。
問題は、韓国の基礎科学投資の方向性が将来ノーベル賞受賞者を生み出すのに十分かどうか、懸念の声が上がっている点だ。
今年ノーベル化学賞を北川教授とともに受賞したカリフォルニア大学バークレー校のオマール・ヤギ教授と過去に共同研究を行った金慈憲・崇実大学化学科教授は、「ノーベル賞を取るには、新進研究者が創造的で挑戦的な研究を行う必要がある」としつつ、「だがそうした研究は失敗の可能性が高いため、国内では研究資金を得るのが難しい」と述べた。短期間で成果を出すことが重視される風潮の中で、長期的な成果を待つよう求めるのは容易ではないという。
また、韓国の科学技術政策の目標を「自国経済の振興」から「人類の課題解決」へと拡張すべきだという意見もある。韓国憲法第127条では、国家が科学技術を振興すべき理由を「国民経済の発展」と明記している。
日本は異なる。およそ30年前に科学技術政策の目標を「国際主義」へと広げた。1987年に開かれた主要7カ国(G7)首脳会議で、当時の中曽根康弘首相が、人類の疾病克服を目指す世界規模の科学者支援プロジェクト「ヒューマン・フロンティア・サイエンス・プログラム(HFSP)」を提案したのだ。
HFSPは現在、37カ国が加盟し、年間6,000万ドル(約850億ウォン)の予算で運営されている。
韓国の科学界では、「HFSPの提案をきっかけに、日本は世界のために科学技術を発展させる国として位置づけられ、結果的に主要ノーベル賞受賞国の一員となった」という声が上がっている。
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韓国の反応
就職するときも、専攻と関係のない分野に行く人がほとんどで、たとえ関連があっても学部卒でできることは限られていて、せいぜい技術士の資格を取ってそれで終わりという感じだった。
修士や博士を取ったとしても将来が保証されるわけではなく、勉強を続ける人もあまりいなかった。
もう何年も状況は変わっていない。
最初から専攻を生かして研究を続けようと思える環境ではなかった。
去年か一昨年くらいから、研究課題の採択でAIが入っていないと通らないという話が出るほど、急にAIにだけ集中するようになった。
こんなのが普通とは思えない。
国が基礎科学を軽視しておきながら、何を期待しているのか。
AI分野だけ支援を増やして、ほかの分野はすべて減額された。
政権が変わるたびに政策担当者も変わり、そのたびに方針と支援金が入れ替わる。
理系の待遇はひどいまま、医大は美容系すら門戸を開かず定員も増やさない。
「美容大国」を作っておきながら、ノーベル賞を取ろうなどというのは不可能だろう。
変わるのも難しい。
もっと投資してほしい。
うらやましがるにしても、まずはやるべきことをやってからじゃないと・・・。
医療分野でも目立った成果を出している人はいない。
むしろ「整形・美容共和国」と言うべきだ。
どの分野に行っても、人々の価値観が金に偏っていて、浅はかになってしまっている。
しかも皮膚科や整形外科ばかり・・・。
あまりにも身勝手だ。
今さらじゃなくて、その時に声を上げるべきだった。
映画分野も同じで、予算を削っておきながら国際的な賞を期待するなんて無理がある。
せっかくいた学生たちも「もう無理だ」と見限って去っているのに、個人に責任を押し付けても何も変わらない。
中国と日本は基礎科学への投資がとても上手くいっている。
韓国は今さら「投資を始める」と言っても、AIばかりで、基礎科学はどの政権でも後回し。
そんな国からノーベル賞が出るわけがない。
帝国主義の遺産という面もあるけれど、それでも積み上げてきた力は本物だ。
もう貧しい国でもないのだから、人材育成をしっかりしなければならない。
ただ、韓国の問題とは別に、ノーベル賞自体があまりに先進国中心すぎるという意見もある。
アメリカ、日本、ヨーロッパ以外ではなかなか受賞できないのが現実。
韓国も早くそういう日が来てほしい。
子どもたちよ、みんな科学をやろう。
科学は楽しい。
左右どちらの政権でも、基礎科学研究者の意見を聞く耳を持たない。
今までも投資なんて始まっていないし、これからも特に期待していない。
今のままではノーベル賞なんて夢のまた夢だ。